働く女性に聞きました 継続雇用制度や無期転換ルール、利用したい? 〜働き方の選択肢が増え、「長く素敵に働く」を模索中〜 【シリーズ調査 働く女性RealB】

リビング新聞グループのシンクタンクである株式会社リビングくらしHOW研究所(所在地: 東京都千代田区、代表取締役社長 和田 直樹 http://www.kurashihow.co.jp)では、働き方改革によって広がった多様な働き方について、働く女性を対象にアンケート調査を実施。人生100年時代の長期的な働き方、有期労働契約者の無期転換の意向など、自身の働き方への意識を聞きました。

◆人生100年時代の働き方アンケート(Q1〜3)
調査概要 期間:1月17日〜1月21日/シティリビング公式サイト「シティリビングWeb」でのアンケート/ 調査対象:全国の40代までのフルタイムワークの女性/有効回答数:362(平均年齢36.9歳)
【回答者プロフィール】正社員77.5%、嘱託・契約社員11.0%、派遣社員11.6%/既婚51.7%・独身48.3%/子どもあり30.1%・なし69.9%
◆無期転換ルールについてのアンケート(Q4〜11)調査概要 期間: 2月7日〜2月12日 /サンケイリビング新聞社公式サイト「リビングWeb」「シティリビングWeb」「あんふぁんWeb」でのアンケート/ 調査対象:全国の働く女性/有効回答数:805(平均年齢40.9歳) 【回答者プロフィール】働き方:正社員47.8%、嘱託・契約社員6.8%、派遣社員6.9%、パート・アルバイト38.4%/既婚67.3%・独身


■勤務先の「継続雇用制度」を利用したい理由は、年金不安・健康維持・やりがい
 利用したくない理由は、仕事の比重軽減・職場環境


 オフィスで働く40代以下の女性に、勤務先の定年を聞くと「60歳」55.0%が最多でした。定年制の対象者で、勤務先に継続雇用制度(勤務延長制度・再雇用制度)がある人は7割超。その人たちに、制度を利用して定年後も働き続けたいかを聞くと、「思う」「思わない」「分からない」がほぼ均等に分かれました。「思う」人の主な理由は、”年金不安””健康維持””やりがいや社会とのつながりが必要”など。「思わない」人では、”定年後はパートなど、仕事の比重を減らした働き方をしたい””現在の職場環境(年を重ねると居づらいなど)”といった理由が見られました。「分からない」とした人からは、”先過ぎて考えられない””定年時の状況によって決めたい”といった声が。長く働くメリットは感じつつも、年を重ねてからのベストなワークスタイルがイメージできない…という様子が窺えます。

(回答から)
勤務延長制度や再雇用制度を利用したい
 ◆年金だけでは不安なので働けるうちに働く(42歳)
 ◆身体が元気な内は働くのが健康にも精神的にも良いと考えるから(37歳)
 ◆とても良い会社なので、体力が続く限り仕事も頑張れます(34歳)

勤務延長制度や再雇用制度を利用したくない
 ◆仕事内容とストレス度が半端ないのに給料はだだ下がり、かつ上司は自分より一回り以上下。
  どんなモチベーションで働けばいいのか(39歳)
 ◆若い人が多く、歳を重ねると居づらい環境(27歳)
 ◆現在の年齢でも仕事がしんどいので1日3〜4時間、週3、4日位のパートがいい(47歳)

分からない
 ◆今の仕事を60歳過ぎで確実に処理できるかわからない(41歳)
 ◆今はまだ定年時の貯金額や社会情勢、自身の体力などが想像つかない(42歳)




■人生の先輩の働き方に考えさせられる…
 経験や知識、好きなことを生かしてイキイキ働くのが素敵

 周りに65歳以上で働いている人がいる率は約7割。「素敵だと思う働き方の人」について自由回答で聞くと、経験や知識、好きなことなどを生かした働き方や、本人のあり方(働くことが好きでイキイキしている、周りに必要とされている)などの意見が目立ちました。
 「ちょっとどうかなと思う働き方の人」についての自由回答では、本人のモチベーションが低かったり、仕事内容と収入・待遇などのバランスが悪いといった意見がありました。素敵な働き方の先輩が増えることが、”長く働く”モチベーションにつながりそうです。


(回答から)
65歳以上の素敵な働き方の人
◆特技の裁縫を活かして、ネット販売をしている方。好きなことを仕事にできるってとても素敵だと思う(29歳) ◆同じ部署のシニアスタッフの方。現役時代と変わらずバリバリと働いておられ立派。シニアになった途端給料が減るからやる気もなくなり、正直邪魔な存在になってしまう方もいるが、この方は変わらず頑張っているのでもっと評価してもらいたい(34歳) ◆お姑が、看護師の資格を活かして アルバイトでグループホームで 今も活躍している(44歳)

65歳以上でちょっとどうかと思う働き方の人
◆社内の嘱託職員は役職についているため、仕事も多く責任も重い。それなのに給与はかなり低く不憫に思う。それだけ給与が下がってどうやってモチベーションを保つのかわからない(28歳) ◆社内に再雇用制度で働いている女性がいるが、特に仕事もなく時々出社しては油を売っている。給与面に対する不平不満を話していることが多く、「同一労働同一賃金」を考えさせられる(25歳)


■「無期転換ルール」「無期雇用派遣」ともに、知らなかった人が半数以上
 勤務先の説明よりも、ニュースや新聞で知った人が多い

 2018年4月にスタートする「無期転換ルール」。条件を満たせば、有期労働契約から無期労働契約に転換できるため、有期労働契約者にとっては働き方の選択肢が増えることになります。このルールを知っているか、正社員や派遣社員、パート・アルバイトなど多様な働き方の女性に聞いたところ、「知らなかった」が多数派。働き方別にみると、自身に関係のある人が多い嘱託・契約社員、派遣社員のポイントは高く、約7割でした。「無期転換ルール」により生まれる派遣社員の新しいスタイル「無期雇用派遣」を知っている人は、全体の4割弱。こちらも、自身に関係がある派遣社員の認知度は高く、約7割。
 無期転換ルールを知った情報源は「ニュース、新聞」63.8%が最多。「勤務先や派遣元からの説明」は、ポイントが最も高い派遣社員でも44.7%(※)とあまり多くありませんでした。
(※)n=38のため参考値


■雇用の安定を求めて「現在の勤務先で無期転換したい」が約6割
 実際にする予定の人は約1割、実際には難しいという人が約4分の1

 有期労働契約の嘱託・契約社員、パート・アルバイトの人で、「条件を満たしていたら、現在の勤務先で無期転換したい」という人は6割弱。その理由の上位は「雇用の安定」「慣れた仕事を続けられる」で各73.9%。実際に無期転換する予定の人は約1割と少なく、「まだ具体的には動いていない」という人が大多数。「実際に行動に移すのは難しい」という人も約4分の1います。その理由を自由回答で聞くと、「勤務先の意向が分からない」「自分からは言いだしにくい」という意見が見られました。


 また、約4割いる「現在の勤務先で無期転換したくない」という人の理由は、「現在の立場のほうが働きやすい」39.1%、「契約が無期になるだけなので、あまりメリットを感じない」32.2%、現在の勤務先で長期で働くことを望まない」28.7%が上位。働き方の選択肢が増える中、より自分らしい働き方や働きやすさを模索している人が増えているといえそうです。



「無期雇用派遣」に興味のある派遣社員は7割弱
登録型派遣社員(有期労働契約)の人で、無期雇用派遣に興味がある人は7割弱。その理由(※)は「雇用の安定」97.1%がダントツ。次いで、「長期的なキャリア形成ができる」47.1%、「仕事への意欲がアップする」35.3%、「現在の派遣会社が気に入っている」23.5%でした。
 無期雇用派遣に興味がある人(※)のうち、今年中に条件を満たして無期雇用派遣になる予定の人は20.6%。「条件を満たしたらなりたい」という人は50.0%、「条件を満たしてもなるかどうか分からない」という人が20.6%でした。   (※)n=34のため参考値



■詳細レポートはリビングくらしHOW研究所サイトで公開   
 http://www.kurashihow.co.jp/markets/10634/

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