vol.42

OLのためのフリーペーパー「シティリビング」がオフィスで働く女性の消費動向をガッチリ調査。
女性のマーケティングデータが満載です。

OLマーケットレポート

電子マネーを使いこなすOL、7割以上!

都心で働くOLたちにとって、電子マネーはとても身近な存在。7割以上の人が電子マネーを使いこなしています。Suica、Edyなど様々な種類が発行されていますが、OLに最も支持されている電子マネーはどれなのでしょう。また、おサイフケータイ、モバイルSuicaについても調査してみました。

設問

調査概要

  • 調査期間:2006年5月
  • 調査方法:シティリビングホームページ 「Citywave」メール会員に対するWEBアンケート
  • 集計数:911人(不明・非該当を除いて集計)
  • 平均年齢:30.4歳
  • 通勤でJRを利用している:67.0%
  • 契約している携帯電話会社:NTTドコモ/FOMA…38.6%、NTTドコモ/FOMA以外…19.0%、au/win…8.1%、au/win以外…7.9%、vodafone/3G…6.2%、vodafone/3G以外…14.2%、ウィルコム…2.7%、ツーカー…1.9%、その他…1.3%

1利用している電子マネーシステム

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最も多いのは「Suica」。通勤でJRを利用する人の74.5%、利用していない人でも50.5%の人がSuicaを利用しています。次に多いのは「Edy」で、通勤経路に関わらず、3割強を占めています。

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2電子マネーを利用しているところ

グラフ

Suicaの所有率が高いこともあって、電子マネーの用途は「JRの交通費」が圧倒的トップ。「コンビニ」や「駅の売店(KIOSKなど)」でも半数近くの人が利用しています。そのほか、「駅ビル」や「JRの定期券」などの鉄道関連はスコアが高く、「レストラン」「自動販売機」などはまだまだ電子マネーでの利用は少なめでした。

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3(コンビニでの利用経験者)電子マネーを利用したコンビニ

グラフ

電子マネーでの買い物が最も多いコンビニは、いち早くEdyとの提携を始めた「am/pm」。6割以上の人が利用経験があり、他を大きく引き離しています。続く「ニューディズ」「ファミリーマート」「サンクス」は2割台でした。

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4(鉄道料金以外で)電子マネーでの買い物頻度

グラフ

全体では、約半数の人が週に1回以上、電子マネーを利用しています。電子マネーの種類で比較してみると、SuicaユーザーよりもEdyユーザーの方が利用頻度が高め。週に1回以上利用する人はSuicaユーザーで約半数、Edyユーザーでは6割を超えています。

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5電子マネーで「不便だ」と思うこと

グラフ

「チャージをするのが面倒」というのが53.4%でトップ。また「機械を通さないと残高が分からない」のも半数の人があげています。そのせいで「会計時にチャージが切れていることがある」人が41.3%、また「使えない店が多い」というのも44.1%の人が不満に思っています。

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6今後電子マネーを使って買い物をしたいところ

コンビニ、スーパー、自動販売機などでもっと利用したい、という意見が多数寄せられました。

  • 【電子マネーの種類をひとまとめに】
    コンビニで使いたいけど、店ごとに違う電子マネー(スイカやEdyなど)だったりするので、1種類にまとめてほしい。(28歳)
  • 【飲食店】
    飲食店で使いたい。飲みにいくだけの時は財布を持ちたくないので、居酒屋や飲食店でたくさん導入してもらえれば嬉しい。(28歳)
  • 【服飾品】
    服飾物(洋服、靴、カバンなど)現在はクレジットカードを使用してますが、サービスが良くなれば電子決済を使いたい。(32歳)
  • 【自動販売機】
    スポーツジムで飲み物などを買うとき、自販機でも使えたらいい。ジムで小銭を持ち歩くのも面倒だし。(33歳)
  • 【タクシー・バスなど】
    スイカ機能付のクレジットカードを持っているのでチャージした分だけポイントも貯まりかなりの得になる。コンビニや飲み物の自販機、電気屋の他タクシー・バス代の支払いで利用できればいいなと思っている (29歳)
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7おサイフケータイ機能を利用しているか

グラフ

おサイフケータイ機能がついているのは、NTTドコモが最も割合が高く、36.5%。auは29.0%、vodafoneは15.2%でした。その中でおサイフケータイ機能を利用しているのは、NTTドコモとauは35%前後、vodafoneは16.7%でした。

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8おサイフケータイの「ここが便利」

小銭を持ち歩かなくて済む、会計がスピーディ、残高をケータイでチェックできる、荷物が減る…などが多く挙げられました。

  • クレジットカードとも提携しているので、チャージが携帯だけで出来るし、残額もすぐ分かる。もちろん、小銭いらずで買い物ができるのも便利。(33歳)
  • 財布を家に忘れたときにプロントでランチをとることができたので、人にお金を借りなくてもなんとかなった。助かった! (29歳)
  • お財布のお金が足りないときに、ケータイに入っていると便利。電子マネーで払ったほうが割引特典などがあるので、かなりお得。会計を待たなくて済むからラク。(29歳)
  • 今は財布も一緒に持ち歩いていますが、いずれ携帯だけで用が足りるようになると荷物が減るし、セキュリティをかけておけば安全なのでとても便利だと思います。(32歳)
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9モバイルSuicaを利用しているか

グラフ

モバイルSuica機能を使える人は、NTTドコモで21.0%、auは26.7%でした(vodafoneはモバイルSuica未対応)。その中で実際にモバイルSuicaを利用しているのはNTTドコモで8.3%、auでは25.0%。おサイフケータイよりも利用者はさらに少数派です。

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10モバイルSuicaの「ここが便利」

ケータイでチャージできる、定期代わりに使えて買い物もできる、残高が確認できる…などが挙げられました。

  • スイカカードだと薄いからかばんの中でなかなか見つからないことがあるが、携帯ならすぐ見つかるし、いつも気にかけてるのでなくさない。 (28歳)
  • suicaはカードの場合は残額が分かりづらいのが難点でしたが、モバイルSuicaなら履歴も含め簡単に参照できて、ケータイからチャージできるのが便利です。ただ利用中に電池切れしないかという点が心配です。 (37歳)
  • 切符売り場で並んでチャージしなくて済む。携帯画面で残額がわかる。 (33歳)
  • お金に余裕がある時にチャージしておいて、いざという時に使っています。へそくりみたいなものです(笑) (34歳)
  • 定期券入れを持ち歩かなくなった。 (31歳)
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<まとめ>
  • OLが利用している電子マネーのトップは「Suica」。特に通勤でJRを利用する人では7割以上の人が所有しており、他を大きく引き離しています。全体で見ると、電子マネーを利用していない人は3割弱。実に7割以上のOLが電子マネーを利用しているのです。
  • 電子マネーを利用するお店・用途は「JRの交通費」が82.9%を占め、他を大きく引き離しています。「駅の売店」「駅ビル」「JRの定期券」など鉄道関連のスコアが高く、Suicaの活躍が顕著に現れました。
  • コンビニでの電子マネー利用が盛んなのは、いち早くEdyとの連携を始めた「am/pm」。61.8%の人が利用しています。2位の「ニューデイズ」は27.5%と大きく水をあけられており、コンビニでの利用はEdyに軍配が上がっている、と言えそうです。利用頻度は、週に1回以上利用する人が約半数。SuicaユーザーよりもEdyユーザーの方が高い頻度で利用しています。
  • 電子マネーに対する不満点は、チャージをするときの手間。53.4%の人が「チャージが面倒」だと答えています。また、カード裏に残高が印字されるパスネットなどに比べて「機械を通さないと残高が分からない」というのも半数の人が不満に感じています。利用できる店が少ないことや、残高が分からないためにチャージ切れに気づかない、なども改善してほしいポイントです。不満点の解消に期待を寄せつつ、今後は電子マネーを使ってコンビニやスーパー、自動販売機などで買い物をしたいと考えています。
  • おサイフケータイについては、利用者はまだ少数派。おサイフケータイ機能を使える人は全体の約2割ほどで、そのうち3割の人が利用しています。モバイルSuicaはおサイフケータイよりさらに利用者は少なめですが、既に利用している人からは重い小銭を持ち歩かなくて済み、残高もケータイでチェックできるなどのランチ時にはケータイひとつで外出できる気軽さが評価されています。
  • 通勤や仕事後の移動でSuicaを使うことも多いし、勤務先は都心だから、電子マネーを利用できる環境もずっと充実しています。OLたちにとって電子マネーは、すっかり生活に溶け込んだツール。おサイフケータイやモバイルSuicaはまだまだシェアは低いものの、OLの目線でメリットを訴求することで、新規獲得やカードタイプからの移行が大いに期待できるでしょう。