vol.43

OLのためのフリーペーパー「シティリビング」がオフィスで働く女性の消費動向をガッチリ調査。
女性のマーケティングデータが満載です。

OLマーケットレポート

増税・保険適用で、7割のOLが「禁煙したい」

世の中の禁煙ムードはますます高まっていますね。ついにJR東日本でも新幹線・特急電車の全車禁煙に乗り出すとか。7月からの増税、禁煙の保険適用などで禁煙に踏み切るOLさんも多いのでは、と今回は「たばこについて」調査を行ってみました。
たばこを吸うときに気をつけていること、禁煙を考えるきっかけなど喫煙者側の意見と、たばこを吸わない非喫煙者からの意見を集めてみました。
思わず苦笑いしてしまうような過激なコメントも多く寄せられましたよ。

設問

調査概要

  • 調査期間:2006年5〜6月
  • 調査方法:シティリビング公式サイト 「Citywave」上にアンケートページを掲出
  • 集計数:921人(不明・非該当を除いて集計)
  • 平均年齢:30.5歳

1オフィスは分煙になっているか

グラフ

「喫煙ルームがある」が76.5%、「社内全エリアで禁煙になっている」が16.9%。ほとんどの企業で、禁煙または分煙が行われています。

up

2たばこを吸っているか

グラフ

「以前も現在も吸っていない」人が4人に3人の割合。「現在吸っている」人は13.1%で少数派でした。

up

3(喫煙者)たばこを吸うときに気をつけていること

グラフ

8割以上の人が「歩きたばこはしないように」「たばこの煙が人の方に行かないように」気をつけています。「特にない」人はゼロ。たばこを吸うOLさんは皆、何らかの気を配りながらたばこを楽しんでいるのです。

up

4(喫煙者)増税・禁煙治療の保険適用で禁煙を考えるか

グラフ

「やめようと思う」人が27.5%。42.5%の人は「やめるか迷っている」と答えています。

up

5(禁煙を考えている人)増税と保険適用とどっちがきっかけになったか

グラフ

やはりおサイフへの打撃は大きいようで「増税」が半数以上を占めています。「禁煙治療の保険適用」で禁煙を考え出した人は18.0%でした。どちらも関係なく禁煙を考えている人は約3割でした。

up

6(禁煙を考えている人)禁煙を考えるようになった理由

グラフ

8割近くの人が「健康に悪いから」をあげています。「増税で価格が高くなるから」(64.0%)よりも健康への心配が先のよう。「肌が荒れるから」「(将来を含めた)出産に備えて」という女性ならではの回答も半数近くの人があげています。

up

7(喫煙者)禁煙ムードの世の中にひとこと

「ごく一部のマナーの悪い人のせいで肩身が狭い」「税金を払っているんだから、安心して吸える場所を作るべき」などの声が多く寄せられました。

  • 【喫煙席のランクを下げないで】
    レストランの窓側席など、良い席はみんな禁煙席なのがツライ。そういう時は禁煙席を選ぶが、席のランクを均等にして分煙して欲しい。(28歳)
  • 【喫煙者だからって疎外しないで】
    体に良くないことは十分わかっているが、習慣づいて止められないのも事実。喫煙者を疎外してやめさせるムードが出ているが、それじゃ意地でも止めないぞとも思ってしまう。(33歳)
  • 【喫煙者のマナー違反】
    ただでさえ喫煙者はお店とかで肩身が狭い思いをしているのに、喫煙者のマナーの悪い人が多すぎて、どんどん肩身が狭くなってきている気がする。マナーは守るべき!! 人の手で首を絞められるなんてまっぴらです。(22歳)
  • 【税金払ってるんだから】
    タバコを吸うことによるメリットが一つもないことはわかっているけど…やめられない。税金を納めない人に比べれば身をけずり社会に貢献してると思う。たばこを吸うことは本当に迷惑行為だと思うけど、これだけ税金を払っているのだから街中にもっと公共の喫煙スペースが増えてもいいと思う。(29歳)
up

8(非喫煙者)禁煙になるといいと思う場所

グラフ

居酒屋やレストラン、喫茶店などの「飲食店」が群を抜いて多く、続いて「路上」での「歩きたばこ」でした。「駅」「公共スペース全て」「子供がいるところ」なども挙げられました。

  • 【喫茶店やファミレス】
    飲食店全般。飲み屋はしかたないかもしれないけど、喫茶店やファミレスでもパーテーションが低すぎたりして、分煙の意味がないお店が多すぎる。飲食がまずくなるので、壁で仕切る位の気配りが欲しいです。 (25歳)
  • 【レストラン】
    レストランなどでは最近分煙されていますが、禁煙席が出入り口の側だったりと、場所が悪いことも多い。非喫煙者の肩身が狭かったり我慢をさせられたりするのはおかしい。 (33歳)
  • 【路上】
    路上。特に横断歩道を待つあたり。そこでたばこを吸い始めて横断歩道を渡っていく人がよくいるが、その人の後ろに立って待たなければならない場合、イヤでも煙が流れてきます。風下にいた場合は最悪!更に前を歩きつづけられた日にはもう!!走ってでも追い抜きます☆ (33歳)
  • 【子供のいる場所】
    子供のころ、歩きたばこでやけどしたことがあります。歩きたばこをする人は人にぶつかったら危ないとか、考えないのでしょうか。 (35歳)
up

9(非喫煙者)喫煙者にひとこと

「税金払ってるんだから許してよ」という喫煙者の弱腰コメントに比べ、かなり強気なコメントが多く集まりました。

  • 【気配りが足りません】
    飲食店で、同席している人(特に彼女とか)に煙が行かないように気を配って吸っている人がいますが、その煙、全部隣の席に座ってる人の方に流れて来ています!! って指摘したい。 (33歳)
  • 【気分転換だと分かりますが…】
    社内の喫煙者って忙しくてもタバコを吸いに行くし気分転換なんだとは思うけど忙しい時はそれなりにガマンしてほしい。(26歳)
  • 【若い女性にはたばこは似合わない?】
    やっぱり女性は子供を産む可能性があるうちはたばこは辞めた方が良いと思う。女のたばこは年配の人の方が似合うと思います。(32歳)
  • 【いっそのこと】
    たばこを吸う人たちだけを集めて東京ドームのようなところに閉じ込めて生活させればいいと思います。(27歳)
up
<まとめ>
  • オフィスでの分煙状況は「喫煙ルームがある」ところが76.5%。「社内全エリアで禁煙になっている」が16.9%で、ほとんどの企業で分煙が進められています。
  • たばこを吸っているOLは13.1%。歩きたばこをしない、煙が人の方に行かないように、など気を配りながらたばこを楽しんでいます。
  • 喫煙者の7割は禁煙を考えています。禁煙治療の保険適用よりも増税の方が禁煙促進の力があるようで、半数以上の人は増税によって禁煙を考えるようになったと答えています。その他の理由としては、健康に悪いから、肌が荒れる、出産に備えて、などが禁煙を考えさせる要因になっています。
  • 世の中全体の禁煙ムードによって肩身の狭い思いをしています。喫煙者たちは「税金を払ってるんだから、そんなに疎外しないで」という思いを抱いています。ごく一部のマナーの悪い喫煙者のせいで自分まで疎まれるのは納得がいかない、という声も多く挙げられました。
  • 一方、非喫煙者は食事をするところ全般で禁煙を望む声が多く寄せられました。分煙をしている飲食店でも、たばこの煙が流れてくるようでは分煙といえない、と厳しい意見も。8割以上のOLが非喫煙者であることを考えると、きっちりとした分煙が女性客を増やすポイントになるのかもしれません。
  • 筒井康隆の短編「最後の喫煙者」の如く、禁煙運動が過激になってきました。小説の中では「たばこを吸う奴は人間じゃない」と喫煙者が皆殺しにされ、最後の一人が追い詰められたところで、いきなり「天然記念物」として保護され動物園で見世物になる…というラストだったのですが、現実の世界は今後どのようになるのか、気になるところです。