vol.73

OLのためのフリーペーパー「シティリビング」がオフィスで働く女性の消費動向をガッチリ調査。
女性のマーケティングデータが満載です。

OLマーケットレポート

社内結婚するなら20代? OLの婚活意識とは?

小さい頃は「大人になればみんな自然にするもの」と思っていた結婚。いざ大人になってみると「どうやったらできるの?」「どうやって決めるの?」「そもそもどこで出会えるの?」とわからないことばかり。働くOLたちはどうやって結婚への歩を進めているのでしょう!? よぎる「婚活」というフレーズ。「婚活」という言葉のイメージは?今回はOLの婚活意識をレポートします。

設問

調査概要

  • 調査期間:2008年11月
  • 調査方法:シティリビング公式サイト 「Citywave」上にアンケートページを掲出
  • 集計数:422人(不明・非該当を除いて集計)
  • 平均年齢:31.4歳
  • 暮らし:親と同居(未婚)…41.0% 一人暮らし…25.6% 夫婦二人暮し…21.1% 夫婦と子ども…4.3% その他…8.1%  未既婚…未婚76.1% 既婚23.9%
  • 働き方:正社員(総合職)…29.9% 正社員(一般職)…45.5% 契約・派遣社員…24.6% ※Q10以外は未婚者のみ回答

1今お付き合いしている人はいますか? 交際期間はどれくらいですか?

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未婚者のうち、恋人がいる人は49.2%と半数弱。年代が若いほど「恋人がいる」率は高くなります。交際期間は、全体では3年以下が6割以上を占めますが、「35〜39歳」では「〜1年」と「10年以上」が多くなるのが特徴です。交際期間が短いうちに結婚する人や、結婚をせずに長期間付き合っている人が多い、ということが考えられます。

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2将来結婚したいと思いますか?

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全体では92.7%が「将来結婚をしたい」と回答。恋人がいる人では、96.1%にも上ります。 年代別に見ると、年代が上がるほど「将来結婚したい」と答える割合は低くなり、恋人が「いない」人の方が「いる」人よりも「結婚したい」と答える人が少ないという結果になりました。

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3婚活という言葉を知っていますか?

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7割以上の人が「知っている」と回答。年代別で見ると「30〜34歳」がほかの年代より10ポイント以上差をつけて高くなっています。

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4「婚活」という言葉の印象は?

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【とても良い】

  • 聞き触りもいいし、就活のように一生懸命している感じがするので。(23歳)
  • ただぼーっと出会いを待つよりよっぽど良い。将来結婚を考えてる場合、とりあえず付き合うのではなく、結婚を前提に考えられる相手かが重要。そういう意味でも自分の理想をしっかりと挙げたうえで相手を探すのは良いと思う。(28歳)

【まあ良い】

  • そんなにガツガツしてる感じもしないし、ちょっと笑えてでもあわよくば…みたいな。ちょうどいい感じがする。(30歳)
  • 焦りを感じる言葉だが、まさしくその通りなので。(36歳)

【あまり良くない】

  • 「がつがつ」していて品のないイメージだから。(29歳)
  • 結婚は自然のなりゆきで、就職活動のように活動することではないから(37歳)

全体では「とても良い」「まあ良い」で49.6%、「あまり良くない」「良くない」で50.4%。 「婚活」の印象の良し悪しは拮抗する結果になっており、OLにとって「婚活」という言葉に対する明確な価値判断がまだできていない状況がうかがえます。年代別では、「30〜34歳」でネガティブイメージが強くなります。

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5婚活をしている女性・男性のイメージは?

「婚活」という言葉に対する印象とは異なり「婚活」をしている女性に対するイメージは全体的に「良い」と答える人が多数。「30〜34歳」は「良い」と答える率が高く、「婚活」という言葉の印象ははっきりしないものの、それをしている女性のイメージは良いという意見になりました。一方「35〜39歳」は他の年代よりも「どちらともいえない」と回答する割合が高く、「婚活という言葉の印象はそんなに悪くはないが、それをする女性を良いか悪いかというのは、判断がつかない」という意見に。  また、男性の「婚活」についても女性と同様全体としては「良い」という意見になりました。「35〜39歳」で「良い」と答えたポイントが低いのも女性の「婚活」と同様という結果になりました。

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婚活をする女性に対して

【とても良い】

  • 積極的だし、勇気がある。(36歳)
  • 頑張っている人はすごいなーと思う。(32歳)

【まあ良い】

  • 「出会いがない」と言っているよりは、実際に動いていて良い。(29歳)
  • 私もしたいので、どういう活動をしているのか興味があるから(25歳)

【どちらともいえない】

  • そうしなければ結婚できない人というマイナスイメージと、前向きに結婚と向き合っているというプラスイメージ半分半分。(35歳)
  • 最初はあまりよくない印象でしたが、実際、世の中で広がってきていて本人の積極的行動と見るのであれば努力ともとれるのかなと思うので。(28歳)

【あまり良くない】

  • 結婚をうわべだけで捉えているイメージがある。(25歳)
  • もっと運命的なものを・・・(28歳)

【良くない】

  • 卑しい感じがする(34歳)
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婚活をする男性に対して

【とても良い】

  • 自分ひとりの暮らしが楽しくて、一生独身でもいいや!と思っている男性が多いから!結婚する意志があるならそれをアピールするべき!(26歳)
  • 結婚は女子だけの問題ではなく、男子も攻めて欲しいから。(37歳)

【まあ良い】

  • 一生独身でいたいと思う人よりずっといい。(28歳)
  • 積極的で行動力があって良い。(29歳)

【どちらともいえない】

  • 結婚できない、もてない男性というイメージが・・・。(29歳)
  • 異性となると、必死さを感じてしまってちょっと引くかも・・・(33歳)

【あまり良くない】

  • 何だか頼りない気がする。婚活などせずに、自分の力で恋人を作って欲しい。(25歳)
  • 条件さえ合えば、相手は誰でもいいのかな〜と思う。(32歳)

【良くない】

  • 会った時点でジャッジされてる気がするので、失礼な印象を受ける。(33歳)
  • 合コンばっかりしてるイメージ、チャラチャラしてそう(32歳)
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6結婚したいあなたは婚活をしていますか?

実際に婚活を「している」人は全体で11.9%。「今後するつもり」を合わせると41.4%が「婚活」に前向きであるという結果に。特に“適齢期”である30代前半で「している」人が多くなっています。
「婚活をしない理由」を聞くと「自然に出会いたい」「しなくても結婚できる」という意見とともに「どうやってしたらよいかわからない」という意見も挙げられました。

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婚活をしない理由

  • 自然に出会いたいから、もう少しだけ・・・(36歳)
  • 結婚はとてもしたいが、その想いを婚活という言葉でまとめて欲しくない。(28歳)
  • どうやって婚活したらよいかわからない(30歳)
  • そんなことしなくても見つけられると思うから(29歳)
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7具体的にどのような婚活をしていますか?

具体的に何をすればよいのかわからないという意見が多い中、がんばっている人たちはどのように婚活しているのでしょう?
多かったのは「外に出るようにする」「飲み会には積極的に参加する」といった日ごろのちょっとした努力。少し付き合いを良くするだけでも十分「婚活」です。

【仕組みに頼る】

  • 結婚情報サービスセンターに入会した。(29歳)
  • 「エキサイト恋愛結婚」「e-お見合い」「match.com」といったサイトに登録している。(31歳)

【紹介してもらう】

  • 友達や親戚にいい人がいたら紹介してほしいとお願いしておく。自分での出会いの場に出かける。身だしなみはきちっとしておく。(31歳)
  • 友達(特に交友関係の広い人)に自分のタイプや色々な人を紹介してほしいと伝えて、飲み会を開いてもらっています。(23歳)

【合コン・飲み会】

  • 出会いパーティやコンパへの参加。すぐに彼ができなくても、そこで出会った人とはなるべくつながり、縁を広げる。既婚者やまわりからの情報や自己分析をして、自分は結婚に何を求めているのか、何は妥協できるのか(すべきなのか)などを的を絞る。(27歳)
  • 合コンなどの飲み会に積極的に参加している。(29歳)

【自分磨き】

  • 一年間、料理教室に通い、実生活でもお弁当を作ったりするなど、料理に対して努力をした。ついでに自炊とお弁当持参で節約にもつながった。(29歳)
  • 料理に洗濯を頑張っている。それ以外にもフィットネスに通って運動もしているし、ジェルネイルも自分でやっているし、ヘアにも気を使って、自分磨きも十分していると思う。(28歳)
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8既婚者に聞く、夫と出会ったきっかけと結婚できた秘訣

知り合ったきっかけは「同じ会社だった」「友人知人の紹介」「学生時代からの知り合い」がベスト3。
ただし、年代によってその内容は変わり、20代では「同じ会社だった」が多いものの、30代になると「友人・知人の紹介」が増えます。また30代後半になると「スクールやサークルなどの共通の仲間を通じて」が多くなります。今回の年齢は結婚時の年齢ではなく現在の年齢であるので一概には言えませんが、年齢が上がるほど身近な人(OLにとっては職場の同僚)から友人知人、さらにスクールやサークルなど外部の人に“世界”を広げる必要があるようです。
結婚の秘訣としては「自然に」という意見のほか「引越し時期の重なり」「遠距離恋愛が辛かった」「最初から結婚したいと伝えていた」という意見が多く見られました。

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結婚に向けた行動

  • 年齢的に外部からのプレッシャーに耐えられなくなったので、結婚することのプラス面を相手にアピールしまくり結婚をした。(37歳 35歳で結婚)
  • 自分からプロポーズ!待ってられません!(35歳 33歳で結婚)
  • 夫の周りの友人が結婚しだしたので、考え出した。式場見学へ行ってみる?とかるいノリ(32歳 26歳で結婚)
  • 借りている部屋の更新時期と彼の会社の独身寮の退寮時期が重なったのがきっかけ。(37歳 37歳で結婚)
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<まとめ>
  • 現在恋人がいる人は約半数。交際期間は3年以下が6割以上と多く,恋人の有無に関係なく将来結婚したい人は92.7%という結果に。若い人ほど恋人がいる率が高く年齢が上がると交際期間が短い人と長い人に分かれる傾向が見えます。
  • 「婚活」という言葉の認知は74.3%で、4人のうち3人が知っているという結果に。ただし、その言葉の印象はポジネガが半数ずつと「婚活」のイメージの良し悪しの判断はまだ明確になっていないと言えます。
  • 「婚活」という言葉のイメージの良し悪しの判断が分かれる一方、「婚活をしている女性・男性」へのイメージは「良い」という結果に。「婚活」マーケットの活性化には、具体的に婚活をしている「人」にフィーチャーする施策が有効と思われます。
  • 具体的に「婚活」をしている人は11.9%。「今後するつもり」という人を合わせると41.4%が「婚活」に前向きです。
  • 具体的な「婚活」内容をフリーアンサーで見てみると、結婚紹介サービスやWEBサイトに登録する人をはじめ、周りの人に紹介してもらうべく声を掛けておく、合コン・飲み会に参加する、内面や外面を磨くなど努力している人も多いのですが、「婚活」をしていない人の理由を聞くと「どうやって婚活したら良いかわからない」という意見が多いのも事実です。
  • 既婚者の夫と知り合ったきっかけは「同じ会社だった」「友人知人の紹介」「学生時代からの知り合い」がベスト3。ただし年代によってその内容は変わり、年齢が上がるほど身近な人(OLにとっては職場の同僚)から友人知人,更にスクールやサークルなど外部の人に“世界”を広げる努力が必要であると言えそうです。
  • 年代によって当然「結婚への意識」の差があり、結果「婚活」への意識やイメージも違ってきます。特に“適齢期”といわれる30代前半の女性は「婚活」という言葉へのイメージは他の年代に比べ若干ネガティブながらも、実際に「婚活」をしている人は多くなっています。そのせいか「婚活」をしている人のイメージは他の年代よりポジティブです。一番のターゲットである「30代前半」を中心とした「婚活」マーケットの活性化を図るには、“結婚するために「婚活」しよう!”と「婚活」という言葉を全面に出すより「婚活」をして輝いている女性、シアワセを見つけた女性を立てながら具体的な「婚活」内容・サービスを説明する、「機会」を提供することが必要であると言えます。「言葉」より「人」や「内容」のアピールでこの世代の共感を獲得し、結婚市場の活性化につなげたいものです。