vol.25
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親と同居OL、マンションの購入動機は「一人暮らしをしたい」
近頃、都心はマンションの建設ラッシュ。シングル女性でも手の届く価格帯のマンションも増えているし、OLたちのなかでも購入を考えている人は少なくないようです。今回はマンションについてリサーチ。マンションを購入使用するきっかけ、予算や住んでみたい街について調べてみました。
設問
調査概要
- 調査期間:2004年11月
- 調査方法:シティリビングホームページ 「Citywave」メール会員に対するWEBアンケート
- 集計数:1565人(不明・非該当を除いて集計)
- 回答者プロフィール 平均年齢:30.2歳
1マンション購入予定について
「予定がある」人は4.7%。「予定はないが、将来的に購入に関心がある」が約半数を占めています。OLたちのうち半数以上の人はマンション購入に前向きのようです。
2購入予定者・関心者の、マンションを購入しようと考えたきっかけ
「家賃を支払うのがもったいない」47.0%、「老後を考えた将来のため」39.1%がきっかけの二本柱となっています。
暮らし別で比較すると、未婚で親と同居している人では「一人暮らしをしたい」が3割を占め、大変多くなっています。一方、未婚の一人暮らしでは「家賃を支払うのがもったいない」が6割強。同じく払うなら家賃として消えるよりも、いずれは自分のものなるほうがよいのでは、という思いが見えてきます。
3マンションに関する情報は何から入手しているか
マンション情報の収集において、最初の入口となるのが家庭に届く新聞折込の「チラシ」や、会社に届く「シティリビング」。関心を持った物件をインターネットでさらに詳しく調べ、さらに「住宅情報誌」や「不動産会社」から具体的に情報を集める。これがOLのマンション情報プロセスのようです。
4希望する間取り
未婚層では「1LDK」「2LDK」が多く、既婚者層では「3LDK」が半数以上。
未婚の一人暮らしでは「1LDK」が2割を占めており、一人暮らし用のマンション需要が伺えます。既婚者でも子供がいる人は、「4部屋以上」を希望する人が多くなっています。
5マンションの購入予算
間取り別に、購入予定や購入に関心がある人と、既に購入してしまった人とに購入金額を聞いたところ、全ての間取りで購入済みの方が多くなっています。欲しい物件は予算を上回ってしまい、ちょっとムリをして購入を決断… というのが現実なのかもしれません。
6頭金の予算
頭金も購入価格と同じく、検討段階よりも実際に購入するときには増大するもののよう。1R〜1LDKでも200万円近くの開きがあり、2K〜2LDKでは300万以上の開きが出ています。
7住んでみたい街(駅名)
※フリーアンサーをカテゴライズしてカウント
おしゃれな雰囲気でOLに人気の高い「吉祥寺」「恵比寿」「自由が丘」「中目黒」がそれぞれ23票を獲得し、1位に並びました。続いて再開発の進む「品川」「目黒」エリア、郊外で暮らしやすそうな「横浜」、ファッショナブルな「代官山」などが挙げられています。都心で便利がよい、というよりも、都心へのアクセスが良好で、洗練された雰囲気の住宅地がOLに好まれているようです。
8購入者に聞いた「マンションを買ってよかったこと」
「愛着がわき、そうじや家事など生活全体が楽しくなった」「家賃のようにローンを支払うだけでいずれは自分のものになるという充足感」「責任感が大きくなり、仕事に張り合いが出てきた」などの声が多く挙げられました。
- 【住まいに愛着】
賃貸と違い自分の家という落ちつきと我が家という愛情を感じます。心の豊かさが賃貸とは全然違います。家にいる時間も長くなりました。 (33歳・夫婦二人暮し) - 【時間にゆとり】
通勤時間がかなり短縮されたことによって、今まで通勤に使っていた時間を自分のやりたいこと(仕事・遊び問わず)に使えるようになりました。 (35歳・一人暮らし) - 【投資にまわせる安心感】
家賃と同じくらいの金額で広くて設備と景色が最高の部屋に住めたことと、もしいつか自分が住まなくなっても人に貸せる物件(駅近で不動産投資に向いている)ということ。 (38歳・一人暮らし) - 【仕事の意欲UP】
大人として一人前になった気がする。「自分の城!」という満足感が持てる。賃貸の時みたいに壁の傷や汚れなど過敏にならなくてすむし、逆に自分の城だからこそ、キレイに保とうという努力をする。自信を持ってお客様を呼べるし、泊まってもらえる。台所や水周りがキレイ!布団が干せる(賃貸の時はベランダが狭くて干せなかった)し、洗濯物も一度にたくさんできる。
多額のローンを抱えているので、「しっかり稼がないと!」という気持ちになり、生活に張りがでる。
(28歳・夫婦二人暮し)
9購入者に聞いた「マンション購入時、気をつければよかったこと」
一番多かったのは「資金計画の甘さ」や「下調べの不十分さ」。もっとしっかり調べておけば損することはなかったのに、という声が多数寄せられました。
- 【資金計画の甘さ】
ローンの借入れを勉強して、一番良い方法を見つければよかった。不動産屋に言われる通りに、公庫と提携ローンで分けたけど、調べてみたらもっと良い方法があった。。。借り換えの手続きもめんどくさいし、お金がかかる・・・。 (29歳・一人暮らし) - 【設備も細かくチェックしておけば…】
オートロック設備。集合玄関に着た人の顔が映らない仕組みなので。あとポストが小さ過ぎ。ちょっとした雑誌サイズの郵便が来ると飛び出したままで、鍵がついててもセキュリティも何もあったもんじゃない。小さいけど大事なことだと思った。 (35歳・一人暮らし) - 【平日も下見が必要】
面した道は細い道なのでうるさくないと思ったが、幹線道路への抜け道で平日はうるさく粉塵も多い。休日しか見に行ってなかったので知らなかった。子供の洗濯ものはとても外へは干せません。 (31歳・夫婦と子供の核家族) - 【ご近所は選べないけれど…】
子供がちいさい家庭が多いので、うるさい。最近は夜中の2時くらいまで子供が起きているのか! 購入したら簡単に引越しできない。 (36歳・夫婦二人暮し) - 【焦る必要はなかった】
「ここのエリアにはこの規模のマンションは当分建たない予定です」なんて言葉にうっかり踊らされたが、その後も何やら近所でマンション建設らしき工事をみかける・・・。今の住処にとても満足なので後悔はないですが、これを逃したらもうない!と焦る必要はなかったなぁと思います。 (29歳・夫婦二人暮し)
- マンション購入について、半数以上のOLが前向きに検討中。既に購入した人2割を差し引くと、大多数のOLがいつかはマンションを購入したいと考えています。
- マンション購入を考えるきっかけとなるのは、家賃を支払うことのもったいなさと、将来の安定のため。親と同居しているOLにとっては、「一人暮らしをしたい」が3割を占めています。
- 情報入手はインターネットやチラシがメイン。実際に購入する時には住宅情報誌や不動産会社からより具体的な情報を取り寄せて検討しています。
- 住んでみたい街は吉祥寺・恵比寿・自由が丘・中目黒が同数で1位。品川・目黒など、都心にアクセスがよく、洗練された雰囲気の住宅地に人気が集まりました。
- 購入を検討している人と実際に購入した人の声を比較してみると、マンションの購入金額・頭金ともに検討段階よりもぐっと値が上がっています。具体的に希望の物件を見ていると予算をオーバーしてしまい、少しムリをして購入に踏み切っているようです。
- マンションを購入してよかったことは、住まいに愛着を持てるようになったことや、仕事に張り合いができたこと。反対に、購入前に気をつければよかったことでは、資金計画や下見など下調べの不十分さが挙げられました。
- 住まいを購入する、というのは今も昔も人生最大の買い物。OLたちにとっても、マンション購入はいつかは実現したい夢なのです。大きな買い物なだけに不安もいっぱい。夢のあるマンションライフの提案とともに、資金計画や下見時のチェック項目など、購入にいたるまでの細かい情報もきめ細かく発信することがOLたちの心をつかむためには欠かせないポイントです。