vol.63
OLのためのフリーペーパー「シティリビング」がオフィスで働く女性の消費動向をガッチリ調査。
女性のマーケティングデータが満載です。
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エコバッグ毎日持っています36.9%
巷では「エコカッコイイ」という言葉が流行りつつあるのだそう。確かに、少し前までは「ケチ」で「所帯じみた」なんて言われていたようなことまで「エコ」と見なされ、市民権を得ていますよね。
今年はきっと「エコカッコイイ」が来るに違いない、ということで今回はエコに関する調査をお届けします。エコバッグを毎日持ち歩いているOLはなんと36.9%! My箸やMyボトルについても聞いてみました。ところでOLが一番関心を寄せているボランティア活動は何だと思いますか? 私は「エッ!? コレ!?」と驚いたのですが、あなたの感想は?
設問
調査概要
- 調査期間:2008年1月
- 調査方法:シティリビング公式サイト 「Citywave」上にアンケートページを掲出
- 集計数:828人(不明・非該当を除いて集計)
- 平均年齢:31.5歳
1エコバッグについて
「ほぼ毎日持ち歩いている」人は36.9%、「たまに持ち歩いている」43.1%を合わせると8割のOLはエコバッグを利用しています。
「ノベルティなど、エコバッグとしてもらったものを使用」している人が最も多く、40.8%を占めています。「エコバッグとして販売されていたものを購入した」「以前から家にあったものを使用」の2つはそれぞれ2割前後。「普通のバッグを購入してエコバッグとして使用」している人は13.1%と少数派でした。
2My箸について
「ほぼ毎日持ち歩いている」人は8.9%、「たまに持ち歩いている」は13.6%で、「持ち歩いていない」は77.5%でした。エコバッグに比べてMy箸の浸透はまだまだ、といったところです。
My箸を持たない人に、My箸についてどう思うかを聞いたところ、「面倒だけどエコのために今後は持ちたいと思う」が46.6%でした。「面倒なので持ちたくない」人は21.9%、「どちらともいえない」は31.5%でした。
3Myボトル・水筒について
「ほぼ毎日持ち歩いている」人は15.9%、「たまに持ち歩いている」は33.0%で、約半数のOLはMyボトルや水筒を持ち歩いています。
「半分近くの人がMyボトルや水筒を持ち歩いているなんて、なんてエコ意識が高いんだろう!」…と思いきや、持ち歩く原動力は「お金の節約のため」85.8%でした。「ゴミの減量のため」は48.7%ですが、いずれにしろゴミの減量にはつながっています。
4ゴミの分別や減量化について
ゴミ分別ルールの遵守度は「約7〜8割」だと思っている人が最も多く、44.0%でした。6割以下だと思う人は少数派。ゴミ分別にはしっかりと取り組んでいるようです。ただ、ゴミの減量はなかなか難しいものでゴミ減量を気遣っている人は60.7%止まりでした。
ゴミ減量のために気遣っていること
- 【エコバッグと水筒】
エコバッグを持ち、買い物袋は貰わないようにしています。パックやトレイに入っているものは、なるべく購入しないようにし、ペットボトル飲料はなるべく買わずに水筒に入れて持ち歩いています。(32歳) - 【ゴミ回収が有料に!】
私の住んでいる市では、今年からゴミを捨てるのにお金がかかるようになったので、ゴミ減量は私にとって最大の関心事です。でも何をするべきかがまだよくわからないので、日用品などは詰め替え用があるものはそちらを買うように、ファーストフードやお弁当などの回数を減らして自炊を心がけるようにしています。(31歳) - 【ペーパーレス】
包装紙、袋などゴミになるものは最初から貰わない。ペーパーレスに気を使う。(カード明細などをWEBで確認する方法にしたり、切符を買わずにパスモを使うなど。)不要になったものはリサイクルする。(洋服を寄付したり古本屋に本を売ったりなど。)(29歳)
5食生活について
「地産地消」という言葉を知っている人は50.4%。エコに敏感なOL層でもまだ浸透しきっていません。地域で生産された農産物や水産物をその地域で消費すると、輸送エネルギーを削減できて環境に優しい、という考え方なのですが、やはり「環境によくないと思いつつも、安いものを選んでしまいがち」な人が多いのが現状。エコとお財布の両立は難しいところです。
6やってみたい・興味のあるボランティア活動
やってみたい・興味のあるボランティア活動として挙げられたキーワードの1位は「ゴミ拾い」。意外にも地味なところに人気が集まっています!
- 【町のゴミ清掃】
朝、通勤時にゴミが氾濫している道をよく見る。朝はやっぱりすっきりとした気分で通勤したいし、みんなが清掃していれば捨てる人も気遣ってくれるのではと思うので。(36歳) - 【海岸のゴミ拾い】
ゴミ拾いは一度してみたいと思っている。海岸はゴミといってもいろんな種類があって少し興味があるし、海なので気持ちが良さそう。海が好きだから。(30歳) - 【植林】
とにかく緑豊かになってほしい。農業も実はとても「不自然」なものだから、なにか自然そのままで残せる山とかないかなぁって思う。前に漫画家の西原理恵子さんの『とり頭紀行』で、泥団子に種を詰めて、山に適当に放り投げているじーさんの話があって、それが理想的なのではないかと思った。(28歳) - 【老人ホームでのボランティア】
今、祖父が介護病院に入っていて、とても大変だと言うことが身にしみてわかったから。自分に何が出来るのかわからないが、何かしてみたいという気持ちになった。(34歳) - 【発展途上国の子供への支援】
発展途上国の子供達へ月5000円の支援を行うボランティアに興味がある。テレビ番組などで同じ地球に生まれていながらあまりにも恵まれない環境で育っている子供達の姿を見てとても衝撃を受けたから。恵まれた環境にいる自分に少しでも何かできることはないかと思った。(24歳)
- エコバッグをほぼ毎日持ち歩いているOLは36.7%。たまに持ち歩く人を合わせると8割がエコバッグを使用しています。使っているエコバッグは、ノベルティなどもらったものを使用することが4割と多く、エコバッグとして売られているものを買った人は2割程度でした。
- My箸はまだ浸透しきってはいませんが、ほぼ毎日・たまに持ち歩く人を合わせると4人に1人くらいの割合。現状My箸を持ち歩かない人でも46.6%は「面倒だけどエコのために今後は持ちたい」と思っています。エコバッグが当たり前になるころには、My箸の持ち歩き率も高くなっているでしょうね。
- Myボトルや水筒を、ほぼ毎日・たまに持ち歩く人は全体の約半数。My箸よりも高い割合を占めています。しかしながら持ち歩いている理由の85.8%は「お金の節約のため」。お金を節約することが結局はゴミの減量にも貢献しているんですよね。
- ゴミ分別ルールの遵守度は約7〜8割、との認識が最も多く、6割以下だと思う人は少数派でした。ただ、ゴミの減量はなかなか難しいもので、実践している人は6割どまりでした。
- 「地産地消」という言葉を知っている人は約半数。とはいってもやはり環境にいいことよりもお財布に優しいことを優先しがち。4人中3人は産地が遠くても安い商品を選んでしまいがち、と答えています。
- やってみたい・興味のあるボランティア活動は「ゴミ拾い」がトップ。自分が住む町を自分でキレイにしたい、という声のほか「気持ちのいい海で」「富士山を世界遺産にするため」などレジャー感覚で楽しみたい、という意見も。また、植林活動や老人ホームでの何らかのお手伝いなどにも関心が集まっています。
- 長年OLの動向を見ていて、確信したことがあります。それは「OLが真面目に取り組んだものはブームを通り越して定着する」という事実。たとえば怪しい新興宗教のイメージが強かった「ヨガ」や、ダイエットに端を発した「デトックス」、単なる占い好きから日本の歴史にまで興味範囲を広げさせた「スピリチュアル」。そして今回のアンケート結果から見られるOLたちの本気度を見ると「今年は“エコカッコイイ”が絶対に来る!」と思うのです。ともすれば「ケチ」で「所帯じみていて」「カッコ悪い」ものになってしまうエコ活動が、OLたちが楽しんで参加していくことで、カッコイイものに昇華してくれる…地球温暖化の防止に向けてそんな期待を寄せてしまいます。