vol.97
OLのためのフリーペーパー「シティリビング」がオフィスで働く女性の消費動向をガッチリ調査。
女性のマーケティングデータが満載です。
その他マーケティングデータは [ アドラボラトリー ] をご確認ください。
付録つき女性誌、既に興味を失った人の割合は?付録を人前で使うのは恥ずかしい?
付録つき女性誌について徹底調査
設問
- 1 付録付き女性誌(ファッション系)の購読状況を教えてください
- 2録付き女性誌(ファッション系)の全体のイメージについて教えてください
- 3この1ヶ月間で付録付き女性誌(ファッション系)を購入しましたか?
- 4 この1ヶ月で購入した付録付き女性誌(ファッション系)を教えてください(複数回答可)
- 5 付録付き女性誌(ファッション系)の購入について教えてください
- 6付録で満足しているモノを教えてください(複数回答可)
- 7付録で不満だったモノ、がっかりしたモノを教えてください(複数回答可)
- 8 付録付き女性誌(ファッション系)の今後の購入について教えてください
- 9今後欲しい付録、この付録だったら買いたいと思う付録を教えてください
調査概要
- 調査期間:2010年11月
- 調査方法:シティリビングホームページ 「Citywave」メール会員に対するWEBアンケート
- 集計数:906人(不明・非該当のぞく)
- 平均年齢:34.6歳
- 勤務形態:正社員(総合職)…24.6% 正社員(一般職)・・・50.2.5% 派遣・・・15.9% 契約嘱託・・・7.9%
|
(n=906)
ほぼ毎月、付録付き女性誌(ファッション系)を3冊以上購入している | 1.2% |
---|---|
ほぼ毎月、付録付き女性誌(ファッション系)を1〜2冊は購入している | 7.1% |
付録付き女性誌(ファッション系)は買ったり買わなかったり | 34.2% |
付録付き女性誌(ファッション系)はあまり買わない | 24.1% |
付録付き女性誌(ファッション系)は全く買わない | 33.4% |
ここ数年、女性誌のあり方を大きく変えた「付録付き女性誌」ですが、実際の購入状況を調査してみると、購入率はそれほど高くなく、ほぼ毎月買うと答えたOLは10%に満たなく、「あまり買わない」「全く買わない」と答えたOLの合計は70%と近くなりました。実際の購入率が低い理由としては、そもそも付録付き女性誌の種類が、一般の女性誌より少ないことということがありますが、購入率がそれほど高くない割りに、巷で話題になっている理由としては「雑誌の“おまけ”なのに有名ブランドの小物が付いてくるというインパクト」「テレビを中心とした数多くのメディアで付録付き女性誌のブームが取り上げられている」「電車の中吊り広告等での露出が多い」ことなどが考えられます。
|
(n=906)
付録の品質について
付録のイメージについて
付録付き雑誌への興味
付録の品質イメージは「よい品質だと思う」と答えたOLが約60%いる一方で、「所詮、付録レベルの品質」と回答しているOLも40%以上おり、付録の品質に関しては二分する結果となりました。また、付録のイメージにおいても「おしゃれだと思う」と「人前で使うのが恥ずかしい」という回答が、ほぼ半々となり、ここでも付録に関してのイメージが二分する結果となりました。付録付き女性誌のOLの今後の購入意欲がみて取れる「付録付き女性誌」への興味ですが、「興味は旺盛である、興味がある」と回答したOLは合計で50%近くにのぼりました。ただ一方で「興味は薄れつつある、既に興味がなくなった」と回答したOLは合計で20%以上にのぼり、付録付き女性誌のブームがまだまだ続くのかブーム収束に向かうか、判断が難しい結果となりました。
|
(n=906)
女性誌の購入率がもっとも高いと思われる年末号ということもあってか、約20%のOLがこの1ヶ月間に付録付き女性誌を買っている結果となりました。毎月購入している約10%のOL層に加え「付録付き女性誌を買ったり買わなかったりしているOL層」の購入が加わったものと思われます。
|
(n=906)※複数回答可
購入率の1位は付録付き女性誌の代表である「Sweet」、次いで2位〜5位は付録が付いていない頃からも人気があったファッション誌となりました。
|
(n=546)
付録付き女性誌の“女性誌自体として価値(付録なし)”ですが、「付録がなければ買わない」という回答は30%弱とあまり高くなく「付録のコストに相当する分、雑誌の値段が安くなるのであれば、付録がなくても買う」という層が多く、「付録」は女性誌の購入のきっかけの大きな要因ではあるが、付録自体を目的として女性誌を購入している層はあまり多くないことが伺える結果となりました。
|
(n=523)※複数回答可
満足度1位は付録の定番のトートバック、2位以下はポーチ、コスメ系グッズとなり、付録の満足度の順位は付録として扱われることが多いと思われる順番となりました。
|
(n=374)※複数回答可
付録で不満だった、がっかりした理由を教えてください
- 裁縫が甘かったり、デザインも見るからに安っぽかった(28歳未婚)
- トートバックもポーチもそういくつも必要なものではないけど、つい買ってしまって、毎回がっかりみたいな感じです(25歳未婚)
- 同じものを多くの人が持っているから、外で使いたくない(27歳未婚)
- 表紙に載っていた写真より、しょぼかった。大きさが想像と違っていた(27歳未婚)
- キーホルダーはすぐに壊れてしまった。ハンカチは生地もペラペラで使えるものではなかった(34歳未婚)
- パスケースは、あまりにもチャチで、薄っぺらくて固くて使いにくい!!使うのも恥ずかしかった。 改札を通る時に同じものを使っている人がいて、知っている人には付録だと分かってしまうので、恥ずかしいなと思いました。またショーツはMサイズだったのですが、とてもきつくてゴムの跡がくっきり残ってしまうほど。痒くて仕事になりませんでした(30歳未婚)
- 付録を付けた分、雑誌の値段も上ってるだろうと思うと、おもちゃみたいなものだと、付録を無しにして欲しいと思ってしまう(33歳未婚)
- 期待していたブランドだったのに実物が安っぽい。傘の生地が薄い、プラスチックのアクセサリーも申し訳程度についていたが安っぽい。いかにも付録という作りで 使っていて恥ずかしかったが、勿体ないので使っていたけれど壊れてしまった(33歳未婚)
不満度が高い付録としては、満足度の順位と概ね同じ傾向で、付録として取り扱いの多い付録ほど不満度の順位も高い傾向となりました。その中でも、「アクセサリー」「ハンカチ、スカーフ」「財布」への不満の声は多く、逆に「ブックカバー」「コスメ系グッズ」は満足度の順位の割りに不満の声は少ない結果となりました。
また不満だった理由としては「作りが雑、素材が安っぽい」「みんなが使っている」「写真と違う」「すぐに壊れた(破れた)」「ポーチばっかりいらない」という声が多くあげられました。
|
(n=554)
付録付き女性誌の購入頻度は増えると思う | 16.1% |
---|---|
付録付き女性誌の購入頻度は現在とあまり変わらないと思う | 57.2% |
付録付き女性誌の購入頻度は減ると思う | 19.1% |
付録付き女性誌は買わなくなると思う | 7.6% |
購入頻度が増える、現在と変わらないと回答した理由
- もっと良いものが出てくれば変わらず購入すると思います(27歳未婚)
- 雑誌の内容が良くて、なおかつ付録が使えそうなものならば買っていくと思う(22歳未婚)
- 雑誌は中身が読みたいから、「付録付き」というだけで頻度は変わらない(28歳未婚)
- 付録の内容によって選んでいるので、特に頻度は変わらない。欲しいと思う付録があれば買うし、付録がなくても気になる内容の雑誌であれば買う(28歳未婚)
- 今と同様、欲しい付録であればあれば買うし魅力がなければ買わないから(32歳既婚)
- 流行のブランドとコラボして付録を作ってくれるので気になり購入すると思う(32歳未婚)
購入頻度が減る、買わなくなると回答した理由
- 前は出るたびに買ってしまっていたけど、どんどん増えてしまっているので、今後は厳選して本当に欲しいと思ったものだけを買おうと思っています(32歳未婚)
- 似たようなものばかりだし、所詮は付録。早く流行が終わってほしい(33歳未婚)
- 基本的に付録はいらないと思っています。町を歩いていても同じ付録を持っていて恥ずかしくない人の気持ちが分かりません。いつも付録がなくてもう少し安くして欲しいと思ってます(26歳未婚)
- 基本、付録は付録であまり欲しいと思わない。街で持っている人を見かけてもあの雑誌の付録だ、と思ってしまうし、いいブランドとコラボしている物でも、全くそのブランドの価値とは違うので。(25歳未婚)
- ただの流行で客寄せパンダ。商品が付いた事で、雑誌としての価値が低いはず。雑誌なら中身で高画質にするとかの努力のほうが、素敵
- コスメポーチばかりだいぶたまってきてしまったので・・・(27歳既婚)
- 似たような付録が増えてきたので、過去のものとブランドやデザイン、大きさ等、かぶる点が多ければ、無駄遣いしないように買い控えると思うから(33未婚)
「購入頻度は現在と変わらない」と回答したOLが57%と一番多かったが、「購入頻度は減る、買わなくなる」と回答したOLは合計で30%弱で、「購入頻度が増える」と回答したOLよりかなり多い結果となりました。今後の購入頻度に関しての自由回答でも「飽きた」「似たようなものが多い」「雑誌の中身で選んでる」等の声も多く、付録付き女性誌のブームが峠を越えた感のある結果となりました。
|
- コスメのサンプル。旅行にもって行くときに便利(28歳未婚)
- 静電気をとるブレスレット。季節がら、欲しいと思いました。デザインとか女性らしい感じにしてもらえると嬉しいですね(25歳未婚)
- かわいい社内履き。消耗品。(会社で使うためにすごくかわいい文房具とか)便利グッズ(25歳未婚)
- 新製品化粧品のサンプル、ミニボトルサンプルやボディケア製品のサンプルなど。化粧品は購入価格が高い為、試してから検討したい。また購入予定のアイテムではなくても、サンプル使用できることで新しい商品を知ることができるため(28歳未婚)
- 調理キッチンサンプル。調理本・ネットを参考にお弁当を作る際、かわいい小物類は欠かせない。例)醤油入れ・おにぎりケース・サンドウィッチケース(29歳未婚)
- コットンなどの実用的なもの(29歳未婚)
- リビング・キッチングッズ。人とかぶっても気にならない。タイマーやティータオル、食べかけのお菓子の袋を止めるかわいいクリップなど(27歳)
- ジムに行くことが多いので、水着入れバスポーチ(30歳未婚)
今後欲しい付録に関しては「コスメ系消耗品(サンプル)」「キッチングッズ」「使用しているところが他の人に見られないモノ」という声が目立ちました。付録ブームの火付け役となった、トートバック、コスメ系ポーチの付録が一巡し、ある程度、付録の品質において“所詮は付録、期待以上のモノは出てこない”という共通理解がなされた結果と思われます。
付録つき女性誌、既に興味を失った人の割合は?付録を人前で使うのは恥ずかしい?
付録つき女性誌について徹底調査
今回実施した「付録付き女性誌に関するアンケート調査」ではOLが付録付き女性誌に対してどんなイメージを持っているのか?購入頻度は?付録を実際に使ってる?既に付録に飽きた?など付録付き女性誌を様々な角度で徹底調査しました。
女性誌の起死回生となった付録
ここ数年、読者数が減り休刊が相次いだ女性誌の起死回生の主役となった付録。有名ブランドとのコラボなど、当初は目新しさもあり、100万部を超える付録付き女性誌も登場し、既存のファッション系女性誌もこぞって付録をつけ、付録付き女性誌は百花繚乱(りょうらん)の状態となりました。テレビを中心としたメディアで“付録付き女性誌”の特集が多く組まれ、オークションサイトでは高値で取引され、ブログやSNS等での付録の情報交換が行われ、女性誌の部数増加のためには、付録は重要なアイテムとなってきました。ただ、ここにきて、“付録に関する不満”の声が聞こえ始めたこともあり、今後、付録付き女性誌はさらに盛り上がるのか、それともブームは峠を越えたのか?付録の次の一手は何なのか?を調査すべく今回のアンケートに至りました。
所詮は付録、ブームは峠を越えた?次の一手は?
調査では付録に関してのイメージ、今後の購入意欲を中心に質問を実施したところ、付録に対して「興味はある、付いていればうれしい」という声は多くあるものの、付録が浸透した分、付録への不満の声も多く、「似たようなモノが多い」「品質が“おまけ”の粋を超えていない」「人前で使うのが恥ずかしい」「雑誌は中身で買っている(付録はなくてもよい)」など、の付録への批判的な声も多く“ブランドとのコラボ”という目新しさが薄れつつある中、付録をフックとした女性誌の部数拡大策は踊り場に来ていると思われます。トートバックやポーチがといった付録が一巡した今、付録付き女性誌がさらに飛躍するためには、まずは、読者の付録への期待を裏切らない「質感」を出せるかが大きな鍵と思われ、また、キッチングッズなど、ファッション誌の付録としては少しジャンルが違う付録を投入することで常に目新しさを演出することが求められてくると思われます。