vol.100
OLのためのフリーペーパー「シティリビング」がオフィスで働く女性の消費動向をガッチリ調査。
女性のマーケティングデータが満載です。
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デパ地下ランキングに変動あり!
最も好きなデパート1位は? 2011年OLが選ぶデパートランキング発表!
設問
調査概要
- 調査期間:2011年2月
- 調査方法:シティリビングホームページ 「Citywave」メール会員に対するWEBアンケート
- 集計数:875人(不明・非該当のぞく)
- 平均年齢:33.5歳
- 勤務形態:正社員(総合職)…21.1% 正社員(一般職)・・・39.9% 派遣・・・16.0% 契約嘱託・・・6.7%
1平日によく行く街
(n=875)※複数回答可
平日によく行く街ですが、2006年以降、1位:銀座、2位:新宿、3位:丸の内 の順位に変動はありませんでした。
2休日によく行く街
(n=875)※複数回答可
休日によく行く街ですが、こちらも、1位:銀座、2位:新宿、3位:渋谷 の順位に変動はありませんでした。その中でも日本橋が前年より微増したのはテレビドラマや各種メディアの特集などがあったかと思われます。
3デパート好きなところ
(n=875)※複数回答可
デパートの好きなところでは、店内がきれいとの声が多く、また商品の品質やセンスをあげる声もあり、他の小売と比較してデパートの特徴がそのまま好きなところにあげられたことが伺えます。
4月に何回デパートに行きますか
(n=875)
平均来店回数/月 | 3.76回 |
---|---|
前回調査時平均来店回数(2006年10月) | 4.90回 |
2006年と比較すると、来店回数は減っており、ネット通販の盛況に加え、ここ数年で台頭してきたファストファッションの隆盛が主な理由と思われます。
5利用するデパートのフロア
(n=875)※複数回答可
現在デパートで一番力を入れていると思われるデパ地下の利用が1位で、昨年の調査と比較しても約4%増えており、中食ブームは依然として続いていることが伺える結果となりました。
6デパートに行く理由
(n=875)※複数回答可
デパートに行く理由においてもデパ地下を理由にする声は60%を超えており、加えて、3位の物産展においてもデパ地下での物産展も含まれていると思われるため、大多数のOLにとって、デパートに行く目的=デパ地下と言える結果となりました。
7最も好きなデパートは
(n=875)
最も好きなデパートの順位ですが2009年の調査と同様、1位:新宿伊勢丹、2位:プランタン銀座、3位:大丸東京店、4位:銀座三越、5位:西武池袋本店 の上位の順位に変動はありませんでした。ただ 1位の新宿伊勢丹は数値は2009年に比べ2.8%下がり、3位の大丸東京店、4位の銀座三越は数値が上がっており、増床、改装効果が見られる結果となりました。
8ジャンル別 よく購入するデパートは
(n=875)
洋服
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靴やバッグなど雑貨
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コスメ
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デパ地下
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レストランフロア
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デパートのジャンル別の購入意向の順位ですが、2009年の調査同様の順位傾向で、各店の特徴が現れる結果となりました。その中で、2009年の調査時に、コスメで2位だった銀座三越が1位に、デパ地下で2位だった大丸東京店が1位となり、好きなデパートにおいての数値が上がった両店の健闘が伺える結果となりました。
9デパートの商品群やサービスでこんなモノがあればいいと思うもの(自由回答)
- 冷蔵BOXや荷物預かりの設置個所を増やしてほしい(29歳未婚)
- 一定以上の購入があった場合、買ったものを無料で家まで送ってくれるサービス(27歳既婚)
- 日本国内に直営店舗がないスイーツなどの催事(28歳既婚)
- 一部のデパートでは既に導入されていますが、休憩スペースが増えると立ち寄りやすくなります(29歳未婚)
- 有名パティシエの料理体験教室(29歳未婚)
- 化粧室がもう少し広くて、足を洗えたり、リフレッシュできるサービス(26歳未婚)
- レストランやトイレが混んでいるので何とかしてほしい(32歳既婚)
- 子供が遊べるスペースがあるレストラン(31歳既婚)
- 洋服や靴のリペアをもっと大々的にやってほしい(31歳未婚)
デパートに望むことで多く見られたのが「休憩スペース」「お届けサービス」「キッズスペース」「リペア、サイズ直し」でした。デパートに望まれていることは、現在、スーパーやショッピングセンターが力を入れている分野のサービスが多いことが伺えました。
デパートの復活は商品の品質やセンスの魅力に加え、顧客サービスの充実がカギ
シティリビングでは毎年、OL生活に最も身近といえるデパートでのショッピングの傾向について調査を行っております。今回の調査では、前年調査と比較すると、OLの好きなデパートランキングをはじめ、ジャンル別のランキング、好きなフロア、利用目的に大きな変化はありませんでしたが、デパート利用目的の1位であるデパ地下の「よく購入するデパート」ランキングで変動があり、2009年2位だった大丸東京店が、今回の調査では1位になりました。
月間来店回数においては2006年の調査と比較すると、約1.1回減っており、日本百貨店協会が発表する売上高概況の下落傾向と同様にOLのデパートでの来店回数においても減少傾向となりました。ここ数年、来店頻度の下落傾向の歯止め策としてデパート各社は増床、改装を行い、加えて、デパ地下の充実策をはかり、あの手この手で、集客策を行ってきました。ただ、それでも来店減少傾向に歯止めがかからず、中国からの旅行者増に頼る傾向が見受けられます。ファストファッションの台頭に加え、ネット通販が充実し、デパートでしか買えない物が少なくなっていく現在、デパート各社が同様に、商品の充実やフロア増床で継続的な集客を図るには限界があるのかもしれません。
ただ、「デパートの商品群やサービスでこんなモノがあればいいと思うもの」の設問における回答にデパート復活のカギがいくつか見えてきたように思われます。デパートにのぞむことの多くの声は商品の品揃えに関する要望より、「休憩スペース」「化粧室の混雑緩和」「自宅へのお届けサービス」「荷物の一時預かり」「キッズスペース」「リペア、サイズ直し」等で、顧客サービスに関する要望が多く見受けられました。この種の「快適ショッピング」のための顧客満足サービスは、地元のスーパーや、ショッピングセンターがここ数年力を入れているサービスであり、こういったサービスに慣れ親しんでいるOLを再びデパートに来店させるためには、同様の顧客満足サービスをデパートも取り入れる必要があるように思われます。
いいモノが安くどこでも買える時代だからこそ、デパートの来店促進施策の中心である「他店にない商品の魅力充実」に加え、OLがデパートにのぞむ「快適ショッピングのためのサービス」を提供し、そういったサービスをしていることをPRすることで来店増加が行えるのではと思われます。